
要点まとめ
MiniMax H3の発表(2026年7月31日)で、MiniMaxは次世代の汎用マルチモーダル動画モデルを公開しました。位置付けはHailuo動画シリーズの後継で、6月に出た言語モデルM3とは別物です(H3公式記事、M3製品ページ)。公開されている主な主張は、統合されたマルチモーダルな文脈、デフォルトで2K出力、ネイティブステレオ付きで最長15秒の動画、商用を意識した指示への忠実さとブランド文字の描画、そして法令に従ったうえで「数日以内に」オープンな重みを公開する予定という点です(H3公式記事)。第三者ランキングのスナップショットでは、本記事執筆時点でH3はArtificial Analysisの音声ありの動画編集リーダーボードで1位です(Artificial Analysis)。ブラウザですぐ試したいなら、このサイトのMiniMax H3から始めてください(テキストから動画または画像から動画、5〜15秒、2K)。
押さえておきたいポイント
- 公開時期: H3の公開資料は、MiniMaxの研究ブログとプラットフォームのリリースノートで2026年7月31日に出ています(minimax.ioブログ、プラットフォームのリリースノート)。
- 名前の落とし穴: H3は動画/マルチモーダル生成、M3は2026年6月の言語モデルです。コーディングのベンチマークと動画のデモを混同しないでください(H3の記事、M3のページ)。
- 公式説明での出力上限: 最長15秒、2K解像度、映像と一緒に生成されるネイティブステレオ音声です(H3公式記事、Reutersの配信記事)。
- 入力について: 静止画1枚だけでなく、テキスト+画像+動画+音声の関係を言葉で記述するマルチモーダルな文脈を扱います(H3公式記事)。
- オープンな重み: MiniMaxは、適用法令に従ったうえで数日以内にモデルの重みを公開する予定だと述べています。「発表当日から重みをダウンロードできる」という意味ではありません(H3公式記事、Xでの続報)。
- 公開ランキングのスナップショット: 公開時点で、Artificial AnalysisはMiniMax H3を動画編集(音声あり)表の最上位に掲載しています(リーダーボード)。
- ここでの試し方: 自前の推論環境を用意しなくても、このサイトのMiniMax H3で短い2Kのテキストから動画/画像から動画を実行できます。
実際に公開されたもの
1. テキストモデルの更新ではなく、汎用マルチモーダル動画モデルとしての発表
MiniMaxの発表記事は、H3を「テキスト、画像、動画、音声にまたがる統合された文脈を理解する」汎用オムニモーダル生成モデルと位置付け、ネイティブステレオ付きの動画を生成するとしています(H3公式記事)。Reutersも同じ日に、上海拠点の同社がテキスト、画像、動画、音声を処理できる動画生成モデルを公開し、ネイティブステレオ音声付きで最長15秒の2K動画を生成できると報じました(Reuters)。
これは動画モデルの発表です。6月のMiniMax M3言語モデルの記事を開いたままなら、数字を比べる前に閉じてください(M3のページ)。
2. 2K+ネイティブステレオがデフォルトの製品像
公式の文面は、無音の720p動画に別途TTSで音声を付けるのではなく、デフォルトで2K、そしてネイティブステレオであることを強調しています(H3公式記事)。プラットフォームのモデルページも同じ日付を掲げており、2026年7月31日 — MiniMax H3を、新世代のオープンな汎用マルチモーダル動画モデルとして記載しています(リリースノート)。
第三者が「24fps」と書いている場合は、あくまで報道ベースの情報として扱ってください。ブログ本文でベンダーが必ずしも明記しているわけではないので、実際に使うエンドポイントやUIで確認してください。
3. マルチモーダルな文脈と「インコンテキスト」制御
発表時のデモは「名詞ひとつ、カメラの動きひとつ」という作りではありません。MiniMaxは、複数のモダリティにまたがる関係を結び付けるプロンプトを紹介しています。たとえば、動画からカメラの動きを、画像からキャラクターを、音声クリップからボーカルを、自然な言葉で参照するといった使い方です(H3公式記事)。同じ記事では、商用の用途として広告、ブランディング、EC、プロダクトデザイン、UI/UX、ゲームが挙げられています。

マルチモーダルな短尺動画スタイルのサンプル · MiniMax H3のショーケース静止画
4. 系譜:Hailuo 01 → Hailuo 02/2.3 → H3
MiniMax自身のH3紹介記事は、これまでの世代をこう整理しています。Hailuo 01でシステムを作り、Hailuo 02で効率、データ、規模を改善し、H3では画像/動画/音声に分かれていた仕事をまたぐタスクの汎化を進めた、という流れです(H3公式記事)。過去のHailuoの公開記事も、系譜をたどる手がかりとして役立ちます。たとえばHailuo 02(1080p/数秒の動画)やHailuo 2.3です。二次的な報道では「Hailuo 3.0」といった通称も見られますが、MiniMax自身のH3ページとリリースノートでは、モデル名はMiniMax H3です。
5. アーキテクチャの用語(主張であり、第三者による分析ではない)
公式記事は、いくつかの内部システムの名前を挙げています。Contextual Omni Representation、H3-VAE、H3-Omni Transformer、そして別途の超解像処理を後付けせずに高解像度出力を得るためのIn-Context Regenerationです(H3公式記事)。MiniMaxは完全な技術レポートも近く出すとしています。そのレポートと第三者による再現が出るまでは、これらのアーキテクチャ名は査読済みの証明ではなく、ベンダーが付けた名前として扱ってください。
6. オープンな重みの約束と、発表当日に使えるもの
発表時のマーケティングは、オープン性を強く打ち出しています。主要な記事では、ハードウェア互換性やカスタムビルドを支えるため、法令に従ったうえで数日以内に重みを公開する予定だと述べています(H3公式記事)。公式Xの続報も、「誰でもその上に構築できるようにオープンにする」という同じ打ち出し方を続けています(@MiniMax_AI)。開発者向けの正直な現状は、まずAPI/パートナー経由で使い、セルフホスト用の重みは公開チェックポイントとライセンスが(出るなら)出てから、です。プレスリリースだけを根拠にインフラを計画しないでください。
深掘り:重要な機能テーマ
単一モードのプロンプトより、マルチモーダルな文脈
今のワークフローが「画像から動画だけ」なら、H3の発表内容はそれより広い範囲を扱っています。リファレンス同士の関係を、言葉が橋渡しして記述するという考え方です(H3公式記事)。だからこそ、発表時のデモは雰囲気重視の動画だけでなく、広告やブランドの仕組みに寄せた内容になっています。
指示への忠実さ、文字、ブランドの描画
MiniMaxは、指示への忠実さ、正確な文字とブランドの描画、V2Vでのモーション転写を、商用での強みとして明示しています(H3公式記事)。それでも実務上のルールは変わりません。有料の広告として出す前に、画面上の文字はすべて拡大して確認してください。

開始/終了フレーム制御系の仕事 · MiniMax H3のショーケース静止画
価格性能比(ベンダーの主張のみ)
MiniMaxは、2KでのH3の1秒あたりの価格は「主流のモデル」の3分の1未満で、同じ記事ではより安い768pの段階にも触れています(H3公式記事)。ここでは第三者の価格競争の表は転載しません。数字は日々変わり、あなた自身の指示を評価するよりも、価格比較に気を取られてしまうからです。単価が重要なら、試験運用のあと、実際に請求を受けるサービスで最新の料金を確認してください。
リーダーボードのシグナル(第三者の表であり、保証ではない)
Artificial Analysisが公開している音声ありの動画編集表では、現在MiniMax H3が掲載モデルの中で1位です(リーダーボード)。リーダーボードは役に立つスナップショットですが、あらゆる広告の指示、顔の一貫性テスト、あるいはより長い動画を作れる競合との30秒の長尺の仕事で、H3が必ず勝つという約束ではありません。

商品/商用の動きのサンプル · MiniMax H3のショーケース静止画
MiniMax H3と周辺の動き(機能の観点で。料金表ではありません)
| シグナル | 公開資料が強調していること | 実務での読み方 |
|---|---|---|
| MiniMax H3 | マルチモーダルな文脈、2K、15秒以下、ネイティブステレオ、オープンな重みの予定(H3の記事) | 短い商用動画、そしてホストがその入力を提供している場合はリファレンス主導の制御 |
| MiniMax M3 | 言語/エージェント/長文脈のモデル(M3) | 動画品質の比較対象としては見当違い |
| 以前のHailuo(02/2.3) | 動画品質と動きを段階的に改善してきた記事(Hailuo 02、2.3) | ファミリーの背景。発表週の主役はH3 |
| 同じ週のライバル動画モデル(報道での位置付け) | Reutersは、中国の他の動画ラボとの競争という文脈で報じている(Reuters) | 市場の熱気は本物。ただし選ぶ基準は発表の演出ではなくあなたの指示 |
わかっていること・わかっていないこと
| わかっていること(出典あり) | わかっていないこと/主張しないこと |
|---|---|
| MiniMax H3の発表は2026年7月31日付け(公式ブログ、リリースノート) | すべてのパートナーのUIが、初日からオムニリファレンス(12ファイル)の全機能を提供していること |
| 公式の出力仕様:2K、最長15秒、ネイティブステレオ(公式ブログ、Reuters) | 画面上の文字を人が確認しなくても、ブランド面で完璧に問題がないこと |
| オープンな重みは予定であり、発表記事の時点で公開チェックポイントとして出たことは証明されていない(公式ブログ) | 重みとドキュメントが出るまでの、安定したセルフホストのライセンスとハードウェア構成 |
| 本記事執筆時点で、Artificial AnalysisはH3を動画編集(音声あり)ボードの最上位に掲載(AA) | H3が「あらゆるクリエイティブな仕事で、すべてのモデルに永遠に勝つ」こと |
| ブラウザでの試し方:短い2Kのt2v/i2vはMiniMax H3で | 公式デモのすべてのモダリティが、どのホストでも同じであること |
開発者にとってなぜ重要か
- 短尺動画では、マルチモーダルな入力の統合が進んでいます。 言葉+静止画+動きのリファレンス+音声のリファレンスを、1回の生成でまとめて扱います(H3公式記事)。
- ネイティブ音声はレビューの基準を変えます。 口の動きのタイミング、環境音、BGMを、後工程ではなくテイクの一部として評価してください。
- オープンな重みの計画は、クローズドな動画モデルへのエコシステムの圧力を保ちます。 ただし、チェックポイントが実際に出ればの話です(H3公式記事、Xでの続報)。
- あなたの商品の見せ方が5〜15秒の尺で成り立つかどうかを知りたいだけなら、完璧なローカル環境を待つより、ブラウザで評価するほうが早いです。
MiniMax H3を自分で評価する方法
- このサイトのMiniMax H3を開きます(短い2K動画用のモデル画面)。
- まず長さを決めます(5〜15秒)。短い試作なら、やり直しの無駄が少なくて済みます。
- プロンプトAでテキストから動画を実行し、実際の商品写真があれば画像から動画も実行します。
- 100%に拡大して判断します:被写体の安定性、画面上の文字(あれば)、カメラの意図、そして(使っているホストで音声が出る場合は)音声が映像と合っているか。
- 残すテイクは、最初の偶然うまくいった1本ではなく、プロンプトを絞り込んだ2回目のあとで選んでください。
プロンプトA — 商品のヒーローショット、16:9
白い背景の上で、マットブラックのワイヤレスイヤホンケースがゆっくりカメラへ近づく広告風のショットです。プロンプトは英語のまま貼り付けてください。
Cinematic product hero shot, 16:9, soft studio lighting, soft teal rim light.
A matte black wireless earbud case floats slowly toward camera on a clean white seamless backdrop.
Subtle camera push-in, shallow depth of field, commercial advertising grade, no logos, no watermark, no extra props.
プロンプトB — ストリートファッション、縦型9:16
夕暮れの街で、赤いトレンチコートのモデルがカメラへ歩いてくる縦型のファッション動画です。
Vertical 9:16 fashion clip, golden hour city street, shallow depth of field.
A model in a red trench coat walks toward camera in slow confident steps, coat fabric moves naturally in light wind.
Handheld micro-shake, realistic skin texture, natural color grade, no text, no watermark, no logo.
プロンプトC — 先頭フレームからの商品デモ(画像から動画)
先頭フレームの商品の見た目を固定したまま、商品の周りを30度ゆっくり回り込むEC向けのデモです。
Keep the product identity locked from the first frame.
Slow 30-degree orbital move around the product, soft reflections on the table surface, gentle light sweep.
Premium e-commerce demo look, stable geometry, no morphing logos, no extra objects entering frame, no watermark.
次に注目すべきこと
- 重みの公開:「数日以内」の期間を過ぎたあと、公開チェックポイントとライセンスが出るか(H3公式記事)。
- 技術レポート: MiniMaxは、より詳しいH3のレポートを出すと約束しています(H3公式記事)。
- ホスト間の差: どのUIがマルチモーダルなリファレンスをすべて提供し、どのUIがより単純なテキスト/画像から動画だけなのか。
- リーダーボードの変動: Artificial Analysisの表は、サンプルが増えるにつれて更新されます(AA動画編集)。
- 同じ市場での競争圧力: Reutersはすでに、H3を中国の動画モデル競争の中に位置付けています(Reuters)。
よくある質問
MiniMax H3の発表日はいつですか?
公開資料は、MiniMaxのブログとプラットフォームのモデルリリースノートで2026年7月31日付けです(公式ブログ、リリースノート)。
MiniMax H3はMiniMax M3と同じものですか?
違います。H3は7月31日に発表されたマルチモーダル動画生成モデルです。M3はMiniMaxの6月の言語モデルシリーズです(H3の記事、M3のページ)。
H3がうたっている解像度と長さは?
公式の発表文では、ネイティブステレオ音声付きで、2Kで最長15秒です(公式ブログ、Reuters)。ホストのUIでは、その一部しか使えないこともあります。開いたジェネレーターで確認してください。
MiniMax H3は動画と一緒に音声も生成しますか?
MiniMaxの発表資料によれば、はい。ネイティブステレオは生成の一部とされています(公式ブログ)。音声の挙動は、実際に使う製品画面で必ず確認してください。
MiniMax H3の重みは現在オープンですか?
発表記事の時点では、MiniMaxは法令に従ったうえで数日以内に重みを公開する予定だとしています。これは約束であり、ダウンロード可能な公開チェックポイントがある証拠ではありません(公式ブログ)。
公開されている動画リーダーボードで、H3は何位ですか?
本記事の時点で、Artificial Analysisの動画編集(音声あり)リーダーボードでは、MiniMax H3が最上位に掲載されています(Artificial Analysis)。順位は変動するので、提案資料に数字を載せる前に改めて確認してください。
H3は誰に向いていますか?
MiniMaxは、広告、ブランディング、EC、プロダクトデザイン、UI/UX、ゲーム、その他の商用コンテンツの仕事を挙げています(公式ブログ)。最初の試作としては、SNS向けの短い動画や商品デモが自然です。
セルフホストせずにMiniMax H3を試すには?
このサイトのMiniMax H3を開き、テキストから動画か画像から動画を選んで5〜15秒に設定し、上のプロンプトのどれかを実行してください。このサイトの動画ワークスペースや、同じモデルページへ案内するトップページのCTAから始めることもできます。
このサイトはMiniMaxの公式サイトですか?
いいえ。 ここはMiniMax H3の独立した情報サイト兼お試しの入り口です。ベンダーとしての正式な情報は、minimax.ioとplatform.minimax.ioを優先してください。
テストする前に、オープンな重みを待つべきですか?
セルフホストが絶対条件の場合だけです。クリエイティブ面の評価なら、MiniMax H3のブラウザ生成で、今週中にあなたのプロンプトを十分に試せます。
MiniMax H3の発表後、まず何をテストすべきですか?
商品のヒーローショットのプロンプトを1本、縦型SNS向けのプロンプトを1本、実際の商品写真を固定した画像から動画を1本です。キャンペーン用にまとめて生成する前に、被写体の安定性と画面上の文字を比べてください。
Casey Renについて
Casey RenはAI動画モデルのアナリストです。MiniMax/Hailuoのリリースを追い、公開された発表内容を分かりやすい試し方に落とし込んでいます。MiniMax H3について、数字を軸にした発表まとめを書いています。
